どうもDimです。
今回は「ケミカルリサイクル」について解説します。
私たちが日常的に排出するプラスチックごみが、再び新品同様の素材として蘇る魔法のような技術が、今まさに社会を大きく変えようとしています。
メディアで話題の持続可能な取り組みの中でも、特に「究極のリサイクル」として注目を集めているこの仕組みについて、その仕組みや未来への可能性を深掘りしていきましょう。
目次
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先に結論を言います!
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プラスチックを化学反応で分子レベルまで分解し、原料に戻す技術を指す -
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従来は困難だった「汚れ」や「混合素材」を含む廃プラスチックも再生できる -
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再生後の品質がバージン材(新品)と同等であり、無限に循環が可能となる -
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石油資源の消費抑制と、ごみの埋め立て・焼却削減に直結する次世代の要である
分子レベルで生まれ変わる。ケミカルリサイクルの基本的な仕組み
ケミカルリサイクルとは、一言で言えば「プラスチックをごみとして燃やすのではなく、化学的な手法で分解して『原料の液体やガス』に戻す」プロセスの総称です。
例えば、ペットボトルやプラスチック容器は、元を辿れば石油から作られた小さな分子の集まりです。
これに熱や圧力を加えたり、特定の触媒を用いたりすることで、分子の結合をバラバラに解きほぐします。
具体的には、廃プラスチックをガス化して水素や一酸化炭素を取り出したり、熱分解して油に戻したりする手法が主流となっています。
つまり、一度製品になったものを「素材の原点」まで巻き戻すため、不純物を取り除くことが容易になるという大きな利点があるのです。
大切なのは、これまでのリサイクルが「形を変える」ものだったのに対し、こちらは「性質そのものを初期化する」という点にあります。
劣化しない再生。物理的なリサイクルとの決定的な違い
これまで一般的に行われてきたリサイクルは「マテリアルリサイクル」と呼ばれ、プラスチックを細かく砕いて熱で溶かし、再び固める手法でした。
しかし、この方法には「溶かすたびに品質が落ちる」という弱点があり、リサイクル回数に限界があったのです。
また、食品の汚れが付着していたり、異なる種類のプラスチックが混ざっていたりすると、再生品の強度が極端に低下してしまいます。
ここで登場するのがケミカルリサイクルです。
分子レベルまで分解して精製するため、汚れや着色料を完全に除去でき、新品と全く遜色ない品質のプラスチックを製造できます。
噛み砕いて言うと、何度生まれ変わっても「新品の美しさと強さ」を保ち続けられるということです。
そのため、医療器具や食品パッケージなど、高い安全性が求められる分野でも再生素材の活用が現実味を帯びてきました。
私たちの暮らしに浸透する循環型社会のカタチ
世界的な脱炭素の潮流を受け、大手化学メーカーや飲料メーカーがこの技術に巨額の投資を行っています。
テレビ番組などで紹介される大規模な実証プラントでは、1日に何トンもの廃プラスチックが資源へと変換されており、商用化が加速しています。
例えば、私たちがコンビニで購入する商品のパッケージに「ケミカルリサイクル由来」のマークがつく日も、そう遠くありません。
これまでは「ごみを捨てる」という行為で終わっていた一方通行の経済が、完全に円を描くような循環型(サーキュラー)へと移行しつつあります。
企業の枠を超えた連携も進んでおり、デジタル技術を用いて「どの製品からどの素材が生まれたか」を追跡するシステムも導入され始めています。
要するに、ゴミという概念そのものが消え、すべての廃棄物が「都市にある資源」として認識される時代が訪れようとしているのです。
Q&A:家庭での分別はこれまで通りで良い?
ケミカルリサイクルは混合プラスチックに対応可能ですが、分別の精度が高いほど、リサイクル工程でのエネルギー効率が向上するためです。
Q&A:環境への負荷は本当に低いの?
しかし、焼却によるCO2排出を抑え、新たな石油採掘を減らせるメリットの方が圧倒的に大きいため、トータルでの環境負荷低減に繋がります。
Q&A:どんな製品に活用されているの?
最近では、メディアでも話題のスポーツブランドが、100%ケミカルリサイクル素材を使用したシューズを開発するなど、身近な製品に広がりを見せています。
今日のまとめ
ケミカルリサイクルは、プラスチック資源の完全循環を実現する鍵となるテクノロジーです。
従来の物理的な手法では難しかった「質の劣化」や「汚れ」という壁を、化学の力で乗り越えた画期的な仕組みと言えます。
私たちが日々排出するゴミが、再び新品として手元に届く。
そんな未来を実現するために、技術革新は着実に進んでいます。
一人ひとりが分別への意識を持ちつつ、こうした最先端の取り組みを支持していくことが、持続可能な地球を守る第一歩になるのではないでしょうか。
みなさんのお役に立てば幸いです。
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