どうもDimです。今回は「腎臓に負担!?老化を促進してしまう「リン」のデメリットと、体外への排出方法とは?」について解説します。

リンと聞くと、骨や歯を作る重要なミネラルだと思うかもしれません。しかし、リンはそれだけではありません。リンは細胞のエネルギー源であるATPやDNAの構成成分でもあり、神経や筋肉の働きにも関係しています。リンは生命活動に欠かせない栄養素ですが、摂りすぎると逆に健康に悪影響を及ぼすことがあります。

先に結論を言います!

– リンは骨や歯を作るだけでなく、細胞のエネルギー源やDNAの構成成分としても重要なミネラルです。
– リンは食品添加物として多くの加工食品に含まれており、過剰摂取するとカルシウムとのバランスが崩れて骨密度が低下したり、動脈硬化や腎臓病のリスクが高まったりします。
– リンの適切な摂取量は1日あたり800mg程度で、カルシウムと同量かそれ以上を摂るように心がけましょう。
– リンの摂取量を減らすためには、加工食品や清涼飲料水などの摂取を控え、乳製品や小魚類などの天然のリン源を選びましょう。
– リンの排出方法としては、腎臓から尿中に排泄されることが主な方法ですが、腎臓機能が低下している場合はリン吸着薬などを服用することで腸内でリンを吸着して便として排出することができます。

1. リンの働き

リンは体内に存在するミネラルの中でカルシウムに次いで多く含まれており、その約85%はカルシウムやマグネシウムと結合して骨や歯を形成しています。
骨や歯は体の支持構造であり、衝撃や圧力に耐えるために強度が必要です。リンはカルシウムと結晶化することで骨や歯を硬くします。

また、リンは細胞内で重要な役割を果たしています。細胞内ではアデノシンと結合してATP(アデノシントリフォスフェート)という物質を作ります。ATPは細胞内でエネルギー通貨と呼ばれるもので、必要な時にリンを放出してエネルギーを供給します。
ATPは筋肉の収縮や神経伝達などの生命活動に欠かせません。

さらに、リンはDNAやRNAの構成成分でもあります。DNAやRNAは遺伝情報を担っており、細胞分裂やタンパク質合成などの生命現象に必要です。
リンはDNAやRNAの骨格を形成するリン酸基を提供します。

2. リンの摂取量と過剰摂取の危険性

リンは多くの食品に含まれており、普通の食事をしていれば不足することはほとんどありません。日本人の平均的な摂取量は1日あたり約1200mgで、推奨量の800mgを上回っています。
一方、カルシウムの平均的な摂取量は1日あたり約500mgで、推奨量の800mgに達していません。
このように、リンとカルシウムの摂取バランスが崩れると、健康に悪影響を及ぼすことがあります。

リンとカルシウムは血液中で一定の比率を保とうとします。しかし、リンが過剰になると、カルシウムが骨から溶け出して血液中に移行します。これにより、骨密度が低下して骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。
また、血管内壁でカルシウムとリンが結合して石灰化することで動脈硬化が進み、心臓病や脳卒中などの循環器疾患の発症率も上昇します。

リンの過剰摂取は腎臓にも負担をかけます。腎臓は血液中の余分なリンを尿中に排泄する役割を持っていますが、リンが多すぎると腎臓が処理しきれません。その結果、腎臓機能が低下して高リン血症や低カルシウム血症を引き起こす可能性があります。

3. リンを多く含む食品と摂取量の目安

リンは動物性食品に多く含まれています。特に乳製品や小魚類は天然のリン源として優れており、カルシウムも同時に摂取できます。以下に主な食品ごとのリン含有量を示します。

– 乳製品
– チーズ(ナチュラルチーズ):100gあたり600~800mg
– チーズ(加工チーズ):100gあたり400~600mg
– 牛乳:100mlあたり90~100mg
– ヨーグルト:100gあたり80~100mg
– 小魚類
– しらす干し:100gあたり700~800mg
– 煮干し:100gあたり600~700mg
– イワシ缶詰:100gあたり300~400mg
– 豆類
– 大豆:100gあたり600~700mg
– 豆腐:100gあたり150~200mg
– 納豆:100gあたり150~200mg
– 卵・肉類
– 卵:1個あたり100~120mg
– 鶏肉:100gあたり200~250mg
– 豚肉:100gあたり200~250mg
– 牛肉:100gあたり150~200mg
– 魚介類
– マグロ:100gあたり200~250mg
– サーモン:100gあたり200~250mg
– エビ:100gあたり150~200mg
– 穀類
– 玄米:100gあたり300~350mg
– 白米:100gあたり100~150mg
– 小麦粉:100gあたり300~350mg

これらの食品はリンだけでなく、タンパク質やビタミンなどの栄養素も豊富に含んでいます。しかし、摂りすぎるとカルシウムとのバランスが崩れる可能性があります。リンの適切な摂取量は1日あたり800mg程度で、カルシウムと同量かそれ以上を摂るように心がけましょう。

4. リンを多く含む食品と摂取量の注意点

リンを多く含む食品として注意すべきなのは、加工食品や清涼飲料水などです。これらの食品にはリン酸塩という食品添加物が多く使われており、リンの摂取量を増やす原因になっています 。リン酸塩は着色料や香料の安定剤として、また酸味やコクを出すために使用されています。以下に主な食品ごとのリン酸塩含有量を示します。

– 清涼飲料水
– コーラ:500mlあたり150~200mg
– スポーツドリンク:500mlあたり50~100mg
– 加工肉類
– ハム:100gあたり200~300mg
– ソーセージ:100gあたり200~300mg
– ベーコン:100gあたり200~300mg
– 加工乳製品
– アイスクリーム:100gあたり80~120mg
– チーズケーキ:100gあたり80~120mg
– 調味料・スープ類
– カレールー:1皿分(約20g)あたり80~120mg
– インスタントラーメンのスープ:1袋分(約10g)あたり80~120mg
– ケチャップ:大さじ1杯(約15g)あたり20~40mg

これらの食品は天然のリンと違って、吸収率が高いことが特徴です。つまり、摂取したリンがそのまま血液中に入ってしまうということです。これはカルシウムとのバランスを崩しやすく、骨や血管、腎臓に悪影響を及ぼします 。

リンの摂取量を減らすためには、加工食品や清涼飲料水などの摂取を控えることが大切です。代わりに、乳製品や小魚類などの天然のリン源を選びましょう。また、野菜や果物などの食物繊維を多く摂ることで、腸内でリンの吸収を抑えることができます。

5. リンの排出方法

リンの排出方法としては、腎臓から尿中に排泄されることが主な方法です。しかし、腎臓機能が低下している場合は、尿中に排泄されるリンの量が減ってしまいます。その結果、血液中のリン濃度が上昇して高リン血症になる可能性があります 。

高リン血症になると、カルシウムとのバランスが崩れて骨や血管に悪影響を及ぼします。また、カルシウムが低下すると副甲状腺ホルモンが分泌されて骨からカルシウムを溶かし出します。これはさらに骨密度を低下させて骨粗しょう症や骨折のリスクを高めます 。

高リン血症を防ぐためには、腎臓機能が低下している場合はリン吸着薬などを服用することで腸内でリンを吸着して便として排出することができます 。リン吸着薬は食事と一緒に服用することで、食事から摂取したリンを吸着して腸内で結合させます。その後、便と一緒に体外に排出されます。リン吸着薬は医師の指示に従って服用しましょう。

Q1. リンはどんな働きをするミネラルですか?

A1. リンは骨や歯を作るだけでなく、細胞のエネルギー源やDNAの構成成分としても重要なミネラルです。

Q2. リンの過剰摂取はどんな健康問題を引き起こす可能性がありますか?

A2. リンの過剰摂取はカルシウムとのバランスが崩れて骨密度が低下したり、動脈硬化や腎臓病のリスクが高まったりします。

Q3. リンの摂取量を減らすためにはどんな食品を避けるべきですか?

A3. リンの摂取量を減らすためには、加工食品や清涼飲料水などのリン酸塩を多く含む食品を避けるべきです。

今日のまとめ

今回は「腎臓に負担!?老化を促進してしまう「リン」のデメリットと、体外への排出方法とは?」について解説しました。リンは生命活動に欠かせないミネラルですが、摂りすぎるとカルシウムとのバランスが崩れて骨や血管、腎臓に悪影響を及ぼす可能性があります。リンの適切な摂取量は1日あたり800mg程度で、カルシウムと同量かそれ以上を摂るように心がけましょう。リンの摂取量を減らすためには、加工食品や清涼飲料水などの摂取を控え、乳製品や小魚類などの天然のリン源を選びましょう。リンの排出方法としては、腎臓から尿中に排泄されることが主な方法ですが、腎臓機能が低下している場合はリン吸着薬などを服用することで腸内でリンを吸着して便として排出することができます。

みなさんのお役になれば幸いです。それでは良い1日を!