どうもDimです。今回は「中国ニオ(NIO)のバッテリー交換システムとは?5分で充電完了の画期的な仕組みを解説します」というタイトルでお送りします。
先に結論を言います!
- 中国ニオ(NIO)のバッテリー交換システムは、EVの駆動用バッテリーを5分以内にフル充電されたユニットに入れ替えるサービスです。
- ニオは現在、中国で1300か所以上、欧州で13か所のバッテリー交換ステーションを稼働させています。
- 最新の第3世代の交換ステーションでは、4分40秒で交換が完了し、1日あたり400回以上の交換が可能です。
- バッテリー交換システムは、EV所有者の航続距離の不安やバッテリーのコスト・寿命の懸念を解消するとともに、電力供給網のバランスにも貢献します。
ニオとはどんな会社?
ニオは2014年に中国で設立された高級EVブランドです。現在、SUV型のES6やES8、セダン型のET7など、5つの車種を販売しています。ニオは2020年に米国ナスダックに上場し、2021年には香港証券取引所にも上場しました。ニオは2021年12月にノルウェーで欧州進出を果たし、2022年には英国やドイツなどにも展開する予定です。
バッテリー交換システムBaaSとは?
バッテリー交換システムとは、ニオが開発したEVの充電方法の一つです。通常の急速充電器では、EVのバッテリーを満充電するまでに数十分から数時間かかりますが、バッテリー交換システムでは、EVの下部からバッテリーを取り出し、フル充電されたユニットに入れ替えることで、わずか数分で充電が完了します。
バッテリー交換システムのメリット
引用 https://www.google.co.jp/amp/s/www.wapcar.my/news/27717/amp
- 時間が節約できる:バッテリー交換システムでは、5分以内に充電が完了するため、長時間待つ必要がありません。例えば、ニオのSUV型ES6では、急速充電器で80%まで充電するのに約40分かかりますが、バッテリー交換システムでは約4分40秒で100%まで充電できます。
- コストが節約できる:ニオでは、車両価格とは別に「BaaS(Battery as a Service)」というパッケージを提供しています。これは、月額料金を支払うことで、任意のタイミングでバッテリー交換サービスを利用できるというものです。BaaSパッケージを選択すると、車両価格が約10万元(約170万円)安くなります。また、BaaSパッケージに含まれる以外のバッテリー交換費用は「 スーパーチャージャー と同等」です。
- 航続距離が延びる:ニオでは、様々な容量のバッテリーを提供しており、ユーザーは自分のニーズや予算に応じて選択できます。例えば、ES6では70kWhや84kWhだけでなく、100kWhや150kWhのバッテリーも選べます。150kWhのバッテリーを選ぶと、航続距離が900km以上になります。また、バッテリー交換システムを利用すれば、いつでもフル充電されたバッテリーに入れ替えることができるため、航続距離の不安を感じることがありません。
- 環境に優しい:ニオでは、古くなったバッテリーを回収し、再利用や再生エネルギーへの転用などを行っています。また、バッテリー交換システムでは、電力需要が少なく料金の安い時間帯に収容されたバッテリーを充電し、ピーク時に供給網の負荷を軽減することができます。さらに、交換ステーションには誰でも利用可能な従来型のEV充電器も備えており、需要ピーク時にはバッテリーから電力を取り出すことができます。
バッテリー交換システムのデメリット
- 設置場所が限られる:現在、中国では1300か所以上 、欧州では13か所 のバッテリー交換ステーションが稼働していますが、それでも全域をカバーするには不十分です。特に欧州では設置場所の確保や承認が複雑なため 、展開が遅れています。
- 互換性がない:ニオ以外のEVメーカーはほとんどバッテリー交換システムに対応していません。そのため、他社製EVを所有する人や他社製EVへ乗り換える人は利用できません。
- また、テスラも一度交換システムを実行しましたが、撤退した歴史があります
テスラは2台目の車、モデルSセダンを発売したとき、顧客が航続距離の不安を心配していることを知っていました。そこでテスラは、世界中に20,000以上の充電ステーションを持つ独占的な「スーパーチャージャー」ネットワークを提供しました。そして、NIOのようにバッテリー交換を提供しました。しかし、テスラのバッテリー交換プログラムは、開始からわずか3年後の2015年に、顧客の関心の低さを理由に終了しました。
引用 https://www.axion.zone/nio-baas/amp/
今日のまとめ
今回は中国ニオ(NIO)のバッテリー交換システムとは何か,そのメリットやデメリットについて解説しました。
NIOのシステムはEVの充電に革命をもたらす画期的な仕組みです。時間やコスト、航続距離、環境など、様々な面でメリットがあります。ただし、設置場所や互換性、品質などのデメリットもあります。
また、現在BaaSシステムに過度な費用がかかるため人員を削減しているという情報もあり、まだまだ発展中のシステムの様ですね。
みなさんのお役になれば幸いです。それでは良い1日を!